企画展
令和3年度冬期企画展 収蔵品展 狭山茶と狭山の食文化
狭山市の地形は入間川流域の低地(水田地域)と、それを挟む入間台地と武蔵野台地(畑作地域)から成ります。畑作地域では、江戸期より干ばつに強い麦、さつまいも、茶などが育てられてきました。なかでも小麦で作るうどんは、かつては手打ちで作る家庭が多く、お盆や正月、婚礼などの特別な日の食事の「しめ」に出されていました。また、狭山茶の産地としても知られる本地域では、茶摘みは一年の中で大きな仕事の一つでした。その中で休憩のお茶請けに食されていたものは、地域で採れた作物を使った“さつまだんご”などの料理であり、本地域における食文化と狭山茶は密接な関係にあったと言えます。
本展覧会では、当館の収蔵品より狭山市の農業や狭山茶に関する資料のほか、市内の村落において共同で使用されてきた膳椀などを展示・解説します。地域で行われてきた農業や食の歴史を振り返り、また、狭山茶の近年注目されている製茶方法や食と農に関する取り組みを紹介することで、狭山茶と狭山の食について観覧します。
※〈企画展関連特別講座〉「膳椀にみる日本の食文化」は、ご好評につき満席になりました。
企画展紹介映像↓