学芸員ブログ

第7回さやはくフォーラムが開催されました

当館では、5月~6月(春季)と11月~12月(冬期)の年2回、市民の皆さんが日ごろの研究活動や芸術活動の成果を発表する場として、生涯学習セミナー「さやはくフォーラム」を開催しています。
第7回さやはくフォーラムは11月28日、12月5日、12月19日と3日にわたって開催される予定で、本日はその1日目として2名の方にご講演いただきました。

午前中は角田栄子さん(さやま歴史クラブ)による仏教美術史講座「馬頭観音の魅力について」が行われました。角田さんは今回初めてフォーラムでお話いただきました。実際にインドやスリランカに滞在してヒンドゥー教や仏教に触れた経験をもとに、
馬頭観音のルーツを探るというものでした。狭山で馬頭観音の石仏を見つけたことがきっかけだったそうです。非常に幅広い視野で馬頭観音の魅力についてお話されていました。

 

午後の加藤進さん(さやまナビーズ)による地質科学講座「石油(原油)とは何か?」では、様々な石油の成分から、石油鉱床の出来方まで、幅広い石油の話を詳しくお話し頂きました。会場では採掘された原油や、岩石(根源岩・貯留岩)等を実際に手に取って観察でき、臭いなども体験出来ました。化石燃料はエネルギーとしてだけでなく、素材や原料にもなります。近年「脱炭素社会」という言葉をよく耳にしますが、その脱したい炭素について見つめなおすよい機会になったと思いました。
次回は日本国内の石油資源についてのお話が聞けるということで、こちらも楽しみです。