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狭山市

学芸員ブログ

20171129 投稿

泥棒と風呂敷

緑色の唐草模様の風呂敷を見ると、泥棒が荷物をいっぱいに詰め込んで背負って逃げているイメージが浮かびませんか?
これはなぜなのでしょうか・・・。

唐草模様の風呂敷は、明治30年頃から昭和50年位までに大量生産され、どの家庭にも必ず1枚はあるといっても良いほど流行しました。唐草模様は四方八方に限りなく伸びる「つる草」が図案化されたもので、延命長寿・子孫繁栄を意味しています。非常におめでたい柄でもあるので、嫁入り道具である布団などの夜具を包むのに使われました。嫁ぎ先の箪笥の一番下の段にその風呂敷を入れるのが良いとされていたので、泥棒は家に忍び込むと、最初に箪笥の一番下にある唐草模様の風呂敷を取り出して、お目当ての品物を包んで運び出しました。どの家庭にもある柄の風呂敷なので、持ち歩いていても疑われる心配もなく、逃げやすかったようです。さらに漫画やテレビでの影響も加わり、唐草模様の風呂敷=泥棒というイメージは定着しました。

舞い舞いホールで開催中の「風呂敷の作法~包んで運ぶ~」にもすいか包みの風呂敷に唐草模様の柄が使われています。紺色の落ち着いた唐草模様の風呂敷からは、さすがに泥棒のイメージは浮かびませんね♪

「風呂敷の作法~包んで運ぶ」は当初の予定より延長をして12月13日(水)まで開催します。

先日来館されたフランス人のお客様から、ヨーロッパには布で包んで持ち歩く習慣はないと伺いました。また、さまざまな包み方の美しさにとても感動されていました。私も風呂敷が日本の機能美あふれる文化であるということを、再確認することが出来ました。展示期間はあと2週間程となりましたが、皆さまぜひ足をお運びください。お待ちしております♪