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狭山市

学芸員ブログ

20171124 投稿

人の力で運ぶ

「レッツキャリー展 収蔵品にみる運びもの」ではさまざまな運びに関する道具を展示していますが、
そのほとんどが人が自力で運ぶための道具です。

この人の力で運ぶといった運搬形態は、「頭で運ぶ」「背に負う」「肩に担う」「腰にさげる」「手に持つ」の5種類に分類されます。
それぞれの運搬形態からみた道具をご紹介します♪

「頭で運ぶ」
一般的には頭上運搬と呼ばれています。
主に女性の水や薪の運搬などの家事労働や行商にも広く見られました。
展示室内には上部に長いひものついた籠が展示されています。
これは前額運搬用の籠で、額にひもや帯状のものをかけて荷を背負います。
この運搬方法は世界各地でも見られ、とくにヒマラヤ山麓や台湾の原住民がよく知られています。
 

「背に負う」
背負運搬と呼ばれています。
籠や背負梯子(しょいこ)に代表されます。
日常の運搬や山岳での運搬に利用されました。

「肩に担う」
肩担運搬と呼ばれています。
人力による運搬としては、最も重量に耐えられるものとなります。
荷物を直接肩に乗せたり、棒などで間接的に荷物を運搬します。

「腰にさげる」
大きいものや重いものには向かない運搬方法。
主なものには、魚を取る際のビクや腰籠、風呂敷に弁当を包み腰にまくなどがあります。

「手に持つ」
持つ作業のほとんどが手に持つとも考えられます。
道具としては、袋・籠・桶・風呂敷などさまざまな物が挙げられます。
こちらはオカモチ。食べ物や食器を入れて運びます。

展示室内は時代を追った並び方になっていますが、運搬形態に着眼して見てみるのもおすすめです。
重さや大きさ、用途などにより、持ちやすさや運びやすさが考えられた道具から、先人の知恵と工夫を感じてみてください。

また、常設展示室のジオラマの中にもさまざまな「運び」の姿が見られます。
時代ごとのジオラマを見ていると、古代から現代まで「運び」が人々の生活を支えていた事を改めて感じることが出来ます。

「レッツキャリー展 収蔵品にみる運びもの」をご覧になった後には、
ぜひ常設展示室のさまざまな「運びもの」も探してみてください♪